くいいじ

食べものに関するさまざまなこと

京都のスキな店

 料理も好きなんですが外食もだいすきです。 「前橋 グルメ」で検索すると駅前のマックが3番目にヒットするようなところから京都に来たものですから、 (前橋にも美味しい店はあります) 外食時の選択肢の多さに毎回悩まされました。 バイト代の何割が食費に消えたんだろう考えるの怖い。 

私が外食した店は以下の5つになんとなく分けられます。④が多いんですが、①②③も沢山あるので、 京都を出るので、備忘録も兼ねて好きな店を書いておきます(^^)


①美味しくて何度も行った店

②味は普通なんだけど居心地がとてもよく何度も通った店

③値段的に無理だけどできれば定期的に行きたい店

④今回だけでいいかなって店

⑤地元の友人を連れて行きたい店(京都っぽさ!)

①美味しくて何度も行った店

手頃な価格の店、だいたい同じメニューを注文する

「駱駝」

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北白川の四川料理屋さん。大学から近いのに京大生の知名度低め。ランチや夕ご飯にしてはちょっと高いけど、麻婆豆腐がめっっちゃ美味しい。

家じゃ(値段的にも勇気的にも)無理な量の山椒と辣油が入ってて舌がピリピリする!じわじわ汗が出てきて、最初は水を飲まなきゃ食べてられなかったんですが、通ううちにヘーキになったのはなんとなく嬉しかったです。

ごはんはおかわり自由!(大事)

今日はごはんは1杯にするぞと毎回意を決して行きますがその決意が果たされたことはありません。

ご飯がね、結構熱いんですよ。麻婆豆腐、ご飯、麻婆豆腐、ご飯、の痺れた舌に熱い白米というやめられないとまらない幸せを伴う苦行。

ご飯のおかわりは自分のお茶碗がそのまま使われます。最初の頃は麻婆豆腐で茶碗を汚してて結構恥ずかしかったのでそれ以来、蓮華で麻婆豆腐食べる➡︎蓮華を箸に持ち替えご飯➡︎箸を蓮華に持ち替え麻婆豆腐➡︎・・・のめんどくさい食べ方をしてます。

麻婆豆腐以外には、雲白肉(ウンパイロー、薄切り豚肉ときゅうりににんにくソースをかけたもの)をよく食べます。さっぱりしているんですがこれもご飯との相性抜群です。


「いの田」

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出町柳商店街の焼き鳥屋さん。大学3年で初めて行って以来1年で8回は行きました・・・。京都の焼き鳥屋さんで1番好きです。

焼き鳥は大好きで、色々な焼き鳥屋に行きました。予約困難でお洒落な人見とか馬耳東風も美味しいっちゃ美味しいんですが、私はいの田とかクマノきむらとかの「赤提灯・狭い・THE おっさん」な焼き鳥屋の方がもっと好きです。

 カウンターとテーブル3つだけの少し手狭な店内はお客さんの話し声と焼き場の音でいつも賑やかで、壁の手書きメニューやお酒のラベルもなかなか騒がしい感じで好きです。この上なく「あ~~~~~~焼き鳥屋だなア~~~~~最高~~~~~!!!!!」って感じです。


あと、焼き鳥は「食べたい!」って時に食べるのが1番美味しいので(どんな食べ物でもそうですが焼き鳥は特に)、ここは人気店ではありますが1人~2人なら予約を取りやすいとこも好きです。

いの田さんの焼き鳥は、良い鶏を使ってるんだろうなあと思う美味しさ。


私は肝系が苦手なんですが、いの田の本数限定の白ぎもは大好きです。生臭さはなく、口どけふわふわ、肝の滋味が口いっぱいに広がります。

お豆腐とかだし巻きもめっちゃ美味しいです。お造りや串揚げ串焼き、揚げ物や〆メニューも充実してるし焼酎も豊富です。

三人前からの予約制で水炊きもやってます。鶏のいい出汁が出たスープは本当に美味しいし、大きい鶏肉とつみれがゴロゴロ入っててシメのラーメンまで食べるとお腹いっぱいになります。

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②味は普通なんだけど居心地がとてもよく何度も通った店

大抵1人で行く、ゆったりできる

私は1人ご飯も結構好きです。もちろん人とご飯を食べるのも大好きなんですが、1人でのんびり考え事しながらご飯を食べるのも好きです(大抵大したことは考えていない、栗ごはんを作ったのは栗をそのまま食べるのに飽きた金持ちなのか、白米が食べられずやむを得ず庭の栗を混ぜてみた農民のどっちなのかなとか)。


「南国サンサン食堂」

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大学近くの無国籍料理やさん。定食590円からという安さ。日替わりのサービスメニューは380円です(たいていフォー・ガー)。上の写真は砂ずりレモンは4分の1位食べ終えたこの量で380円。

私はゴーヤーチャンプルー定食か鶏みそ炒め定食を食べてから日替わりメニューか単品メニューを追加してます、ここに来るといっぱい食べちゃいます。照


室内は結構暗くて、本を読むにも携帯を触るにも不向き。とにかく何か考えたりぼーっとしたりしたい時に行ってました、まじで居心地いいです。

 ③値段的に無理だけどできれば定期的に行きたい店

しょっちゅうは行けないけど、美味しいかつ季節のものを楽しめる

「吟味やなないろ」

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烏丸堀川の創作和食やさん。ご主人の奥様の実家で作られたお米や野菜を使っているそうでとっても美味しい。

1500円の飲み放題コースがあって、ソフトドリンクや果実酒も豊富なので下戸の私も酒好きの友人達もお互い気を遣わず平和でいいです。

おまかせコースも単品も充実してますが、特に美味しかったのがさつまあげ正直さつまあげってそんなに美味しいと思ったことがないんですが、ここのふあふあのさつまあげは最高です。 最高です!! 京都の最後の晩餐はここにしました。


「喜むつ」

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食べログに全然情報ないのが不思議なくらい美味しかったです。常連さんが多いところなのかな。学生にはちょっと背伸びした雰囲気ですが(価格は雰囲気ほどはお高くない)、お隣の常連さんらしきおじさまも大将も温かく居心地の悪さはなかったです。

一度だけしか行ったことがないのですが、生麩のサラダ、お造り盛り合わせ、のどぐろ、季節野菜の天麩羅、蛸の唐揚げ、鯖へしこのお茶漬けを食べました。

食材がどれも美味しかった・・特にお造りの鯛と、さつまいもの天麩羅、のどぐろが印象に残っています。あとは鯖へしこのお茶漬け!鯖へしこはあまり食べる機会がないですが、まさに「滋味が深い」といった表現がぴったりの味でした。

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まだまだ京都で行き残した店は沢山ありますが、東京でも素敵な店に出会えるのを楽しみに行ってきます!チャオ!!

キューバの食と社会主義

ご存知の通り、キューバ社会主義国家です。

キューバの食と社会主義の関係が垣間見えたのは、

①スーパーの商品の少なさ、②配給所の存在でした。


①スーパーの商品の少なさ

▼首都ハバナのスーパーの写真

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この写真を見ると、「モノはいっぱいあるじゃん!」と思われるかもしれませんが、商品の種類が圧倒的に少ないんです。

2枚目の手前に並ぶ白い容器はマヨネーズなのですが、2種類しかありません。

日本であれば、キューピーや味の素といった企業の違い、カロリーハーフマヨネーズやからしマヨネーズといった種類の違い、スティックタイプや50gから1㎏選べるチューブタイプなど量と形態の違い、など本当に多様なマヨネーズがスーパーに並んでいます。

キューバのスーパーには、国営企業が生産する数種類の商品しかありません。

このスーパーは、日本の一般的なコンビニ程度の広さだったのですが、上の2枚と下の1枚の棚に加え、飲料・酒類コーナーと冷凍野菜コーナー(コーンとほうれん草の2種類)がその内訳。

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▼スーパーの入り口ディスプレイ。商品の種類・モノの少なさがよく分かる2枚。

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②配給所の存在

キューバでは配給制度があり、パン、米、豆類、砂糖、塩、卵、油、酢、鶏肉、石鹸、歯磨き、コーヒー、タバコ、粉の牛乳(子供用)、生理用品などが配給されているそう。

ハバナの配給所、米の配給コーナー

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▼一通り配給が終わった卵コーナー(おじさん達とても愛想がいい)

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▼配給された卵を持ち帰るおじいさん、この量は飲食店でもやっているのかしら

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帰国後調べたところ、配給だけでは足りないために、不足分は自由市場で買い足しているのが現状だそう。しかしこの配給制度のおかげでキューバの餓死者はゼロとのこと。


③自由市場・屋台

キューバの町を歩いていると、野菜などの生鮮品を売る市場や屋台等を見かけます。

▼トマト、バナナ、玉ねぎ、ほうれん草などを売っている

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▼バナナや芋を売る屋台

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▼見づらいけど、パンやビスケットのようなものを売っている屋台

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日本のスーパーのような多様さはないものの、新鮮な野菜が売られていました。

キューバではソ連崩壊に伴う燃料不足に陥ったことから、「苦肉の策として」有機農法に切り替えた歴史があります。今では有機農業先進国として海外から視察がくることもあるそう。

キューバの(カストロの)凄さは、石油や食料の輸入の途絶を受けてそれまでの砂糖などの換金作物生産路線から、餓死者を出さずに有機農業による自給体制を確立したところにあると思います。

▼移動中のバスから見たキューバの畑

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▼街角の肉屋さん

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肉料理が中心のはずが、滞在中見かけた肉屋はこの1軒だけ。鶏肉は配給されるとして、豚肉や牛肉はどうやって購入しているのかしら。


こうした配給制度と食材の乏しさにあっては、前記事で紹介したキューバ料理のシンプルさにも納得がいきます。

同時に、日本のスーパーや飲食店の多様さに改めて驚きます。

帰国後、夕飯を食べるため三条四条界隈を少し歩いただけでも、寿司屋・うどん屋とんかつ屋・ラーメン屋・・お好み焼き屋・中華料理屋・焼肉屋etcが目に入り、日本では美味しいものにあふれているな~と思いました。

アメリカとの国交回復でキューバの食はどうなるのかなあ。 

<おまけ>

キューバのスイーツショップ

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▼とてもワイルドなケーキ

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▼花屋さんはこんな感じ

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キューバでゴハンを食べてきた

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私の旅行の一番の楽しみはやっぱり食べ物なわけですが、

キューバゴハンについては「まずい」「クセがなく日本人も食べやすい」という予備知識しかなく、正直全く期待していませんでした。

結論から言うと、「美味しい!」というものはほとんどなく、「まあ普通」がたいていで,

たま~に「なんだこの未知の味は…」と戸惑いました。


キューバの食について、①キューバの食事の基本②美味しかったもの③まずかったもの(衝撃だったもの)④道端で見かけたもの
に分けて書いていきます(^^)


キューバの食事の基本

主食は米、パン。

米は大抵豆か塩、もしくはその両方で炊いてある。

見た目ほど癖はないです(外国人から見たら赤飯とかもなかなかな見た目なんだろうな)。

↓コングリという赤インゲン豆のごはん、少ししょっぱいけど食べやすい。アフリカの食文化の影響を感じる。

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宗主国スペインの影響か、デザート系のパンの種類が豊富。

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主菜は肉が中心、豚鶏牛全てありましたが鶏肉が多かったです。生臭い肉料理はなかったものの、どれもボリューミー。ハバナで食べた料理は牛肉の中にハムとチーズが入っているというヘビーさ!

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ソーセージやハムなどの加工品は多く、朝食バイキングにも数種類ありました。

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魚は2回食べましたが、どちらも白身魚をバターでソテーしたもので味は同じ。

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副菜の種類は乏しい。

切っただけの野菜(ドレッシングはないためオリーブオイルと塩で各自味付け)

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塩で焼いただけの野菜(写真のピーマンと玉ねぎ)

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揚げたバナナやフライドポテト(キューバでこれらに遭遇しなかった食事があっただろうか、いやない)大抵はメインの横に添えられていたけれど、この店はもうこれだけでどっさり出してきた。

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フルーツは豊富で、ドラゴンフルーツ、パイナップル、パパイヤはどこにでもありました。 

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味付けは全体的に大味で、塩辛いものか多いです。

キューバ人にかかればコーンスープもビスケットも「別の料理かな??」ってくらい塩辛い。もはやコーンの味はほぼ消えて塩味スープコーン風味。

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謎の塩辛いビスケット。

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あとは、食材の組み合わせや味付けのバリエーションが乏しいと感じました。

野菜料理を例にとると、日本の様に野菜炒めなどはなく、

基本的に

塩で焼いたトマト!

塩で焼いたピーマン!

塩で焼いた玉ねぎ!といった具合。

よく言われる「キューバ料理はクセが無く日本人も食べやすい」というのは、なるほど塩で焼いただけなのだからクセはないはずだ・・・と理解しました。

調味料や食材の少なさがその要因かなと思いました。塩コショウ、マヨネーズ、ケチャップはよく見かけましたが、スーパーではそれ以外の調味料を見かけませんでした。

ハンバーガーの様なサンドイッチもよく見かけました。サンドイッチ・クバーノ。

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バターをぬったパンに、冷静ポーク、スライスチーズ、トマト、きゅうり、などが挟まれていて、ケチャップかマヨネーズをかけて食べます。キューバの労働者階級の間で広まったみたい。

尾籠な話で恐縮ですが、ハンバーガーを食べた日の夜盛大にゲロりまして、夕飯のこれまたキューバ名物であるロブスターを食べそこねたことがこの旅行の唯一の心残りです)


②美味しかったもの


1.フルーツジュース

宿泊先のグァバジュースやオレンジジュースが美味しかったです。搾りたてなのか分からないけれど果肉入りでフレッシュ。キューバでは野菜はあまり食べられなかったものの、フルーツジュースの存在はありがたかったです。

▼グァバジュース、美味しい。

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2.ピラフのようなもの

ピラフのようなものはカレーピラフのような味でした。キューバの米はパラパラしているので、味付きのご飯は美味しかったです(友人が頼んだやつ)。スーパーではスパイスなどは見かけなかったけれど、レストラン等では使われているよう。

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③まずかったもの

キューバにおいてまずかったものは、不味いというより私の固定概念を覆す衝撃が強かったもの、という方が正しい気がします。


1.バナナの揚げもの

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付け合わせに大抵でてくるバナナの揚げ物、「バナナは甘い」という先入観を持って食べると本当に不味かった。

バナナ自体の味はせず、油の風味が口の中の水分を奪う。

もさぁ…という歯ごたえがあるようなないようなやっぱりあるような不快な食感。

最後の宿泊先に比較的薄切りなものもあったから食べてみたけれど、バナナチップスではなく味のしない揚げた何かでした。

調べたところ、「プランテーン」という調理用の青バナナなんですね。通りで日本人の知るバナナと違うわけだ~。

2.小豆のスープ 「フリホーレス・ネグロス

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日本人にとっては見た目が完全にぜんざいであるものの、めっっっっちゃ塩辛い。

スパイスも入っているのか、カレーの様な後味も感じる。

カレー味の塩辛いぜんざいを食べているような気がして、というか事実そうなのだから不味いというより頭が混乱するという感じでした。

④道端で見かけたもの

キューバでは街角の小さなお店や露店をよく見かけました。
ピザ屋、チュロス屋台、アイスクリームやさん、カフェテリアが多く、揚げたお菓子を売る店やトウモロコシ屋台もハバナにありました。

チュロスをよく見かけることも宗主国スペインの影響を感じる

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チュロスはその場で揚げてくれる

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▼ピザ屋はアメリカの影響か、本当にしょっちゅう見かけた。ピザというよりピザパンに近く、注文を受けその場で焼く。

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▼謎の揚げ物を食べる親子。フードファイトかな?

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▼カフェテリアは街の至る所にあり、キューバ人はコーヒーやサンドイッチなどの軽食を購入していた

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キューバの食文化は、植民地支配をしたスペイン人、奴隷として連れて来られたアフリカ人、独立後~キューバ革命まで密接な関係にあったアメリカの影響を受け形成されたものであると体感できました。

一方、調味料や食材の少なさから、今なおこの国が社会主義体制にあることを実感しました。そして日本の食材や料理がいかに多様性に富んでいるのかということも。

キューバのスーパーや市場については次の記事に書きます!

シカの脳みそを料理してみた

今までさんざん色々な珍味を食べてきましたが、(過去記事「珍獣を食らう」 http://gohan-d-gohan.tumblr.com/post/118335097660/%E7%8F%8D%E7%8D%A3%E3%82%92%E9%A3%9F%E3%82%89%E3%81%86

今回はシカの脳みそを食べました。

以前このブログで卒論のテーマを迷っていると書きましたが、結局「シカ肉のフードシステム」に決め、この1年調査を続けていました。

先日伺った最後の調査先で、猟師さんに「シカの脳みそ食べたい?」と聞かれ、まさか現物があるとは思わず「はい!」と答えたところ「じゃあこれお土産に持って帰りな!」と銀色の袋を頂きました。

(以下、脳みその画像が出てくるので苦手な方はご注意ください)

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ちらっと中を覗くと

「めっちゃ脳みそ」

人間の脳みそもシカの脳みそも変わらないんだ・・・と思いました。


▼帰宅して腕時計と大きさ比較した写真

(処理施設で既にパッキング・冷凍保存されていたものを頂きました)

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「どうやって食べるんですか?」と施設の方に聞いたところ、

代表の方「ボイルしたのを生姜醤油で食べると白子みたいでうまいよ!」

他スタッフの方2名「私達はちょっと・・・食べたことないです・・・・」

私「(シカ肉処理施設の方も食べたことないんか・・まじか・・・)」とここで少し怖気づく笑


この処理施設での解体風景やパッキングを一通り見学していたので衛生上の不安はなかったのですが、念のためシカの脳みそを食べるリスクを調べてみました。

そこでヒットしたのが「狂鹿病」。北米のヘラジカなどを中心に発生しているそうで、牛のBSE同様異常化したプリオンが原因とのことです。狂鹿病自体が日本では例がなく、狂鹿病のヒトへの感染は世界中でも報告がないらしいです。


色々調べた結果、脳みそを持ち帰り食べる覚悟を決めました!(元々食べてみたい気持ちは強かった)


脳みそはフランス料理ではセルヴェルと呼ばれ、シカの脳みそも実は高級食材です。日本でもシカの脳みそメニューを提供しているレストランは結構あるみたい。


問題はどうやって食べるかということなのですが、教えて頂いたボイルだけの食べ方では火の通りにちょっと不安があるため、ボイルしてからムニエルにすることにしました(^o^)

「シカ 脳みそ レシピ」で調べたらムニエル以外にも天麩羅やカツがヒットしました。インターネットって本当に便利ですね。


正式なレシピはなかったため、シカの脳みそレシピと普通のムニエルのレシピと白子の処理方法を参考にしてやってみました。


【シカの脳みそムニエルのレシピ】

☆材料

・シカの脳みそ・・・1つ

・バター・・・10g


手順①流水でよく洗う。めちゃめちゃ洗う。気が済むまで洗う。

手順②一口サイズに切る。めっちゃ脳みそ脳みそしてる。匂いはほとんどないもののやはり少しだけ生臭く、解体所でシカの生首がごろごろしているのは大丈夫だった私もこのビジュアルと匂いで少しウエッとなってしまった。

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手順③ 茹でる。多分人生で一番火の通り具合を気にした。色が白くなり、茹でている内に浮いてきた。火が通ったらザルにあけて冷水でしめる。

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手順④脳みそに小麦粉をまぶす。

手順⑤油を引き、弱火~中火でじっくり焼く。両面がきつね色になったらバターを投入。脳みそはお皿にあげ、残りのバターと醤油でソースを作る。最後にソースをかけて、

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\完成!!!!!!!/

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【味の感想】

脳みそ自体の味はほぼないものの、後味がクリーミー

食感がもの凄くいい!最初ははんぺんの様なフワフワさ、口どけがなめらか。

これはなかなか味わったことのない食感です。

もうめちゃくちゃ美味しい!!!とまでは行かなかったのですが、美味しかったです(^ν^)

シカと処理施設の皆様ごちそうさまでした。


【脳みそを食べることへの抵抗感】

実は脳みそを切り刻み食べるという行為自体に少し抵抗を覚えていました。

他の臓器を食べる時には感じない、妙な罪悪感は脳みその感情や思考への役割の大きさからくるんだろうな~と思いました。

思考や感情といったものは人間固有の物かもしれませんが、調査で「ここは猟師が多いと知るとシカも学習して移動するんだよ」等々の話を聞いていたので、シカの脳みそが単なる生命維持気管だとは思えなかったせいもあると思います。

そして感情や思考への役割が大きいとなぜ抵抗感があるかというと、やはりその分人間との類似性を感じてしまうからかなと。サルを撃つのに抵抗のある猟師が多いことに近いものを感じました。

今まで虫やクマやリスなど色々なものを食べてきましたが、その時にはなかった抵抗感を覚えたシカの脳みそ料理でした。

今年の一皿

2015年も残り二週間を切りました、はやいですね~

ぐるなび総研の「今年の一皿」ってご存知でしょうか

【日本の豊かな食文化を共通の記憶として残していくためにその年の世相を反映した料理を「今年の一皿」として選定し、発表する】というのがその概要です

(公式ページ http://gri.gnavi.co.jp/dishoftheyear/


2015年はジャパニーズウイスキークラフトビール、のどぐろ、なまずの蒲焼き、おにぎらず、スーパーフードがノミネートされ、おにぎらずが選出されました。

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おにぎらずが最初に世に出たのは25年前のクッキングパパっていうのが面白いですね、四半世紀後に流行するとは。NHKのニュースサイトではおにぎらずの流行要因として「短時間でできること」が挙げられていますが、それだけではないだろうなと思います。

やっぱり見た目の可愛さもあるし、おにぎりに比べバリエーションも豊富だし、何を入れても大丈夫そうだから冷蔵庫の残り物も入れられて便利そう。私の中ではお米で作るサンドイッチっていう印象です。


おにぎらず以外の補足もするのであれば、

2015年は

「マッサン」効果でジャパニーズウイスキーが脚光を浴び、

北陸新幹線開通で北陸(金沢)名物ののどぐろを出す店が繁盛し、

近大がうなぎの代用品としてうなぎ味のなまずを開発し、(身の厚みは足りないものの、味はうなぎに近いらしい)

味や香りに特色がある高付加価値なクラフビールや、アサイーやチアシードに代表されるスーパーフードが流行した

1年だったということになります。

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ただ、ぐるなび総研の「今年の一皿」の趣旨に基づいて選出された食品にピンと来ない人も多いんじゃと思います。

この年代流行というサイトが年代ごとに様々なカテゴリの流行をまとめていて面白いのですが、(年代流行: http://nendai-ryuukou.com/2015/food.html


これによると2015年の流行食品として

コンビニドーナツ野菜系ファストフード吉野家が野菜メインの丼、マックが野菜を練り込んだチキンを使ったバーガーを販売したり)が挙げられ、他にも

ブルーボトルコーヒーハーゲンダッツ華もちシリーズ、レモンジーナ、塩パン、ヨーグリーナ、メロンパンの皮焼いちゃいました、タコベル、アイスモンスター、おにぎり茶漬けが掲載されています。

これだけ見てもよく毎年毎年流行が出てくるなあ(というか作っている)と驚きます。

ただ、タコベルやアイスモンスターは東京限定の話で、しかも海外の有名店が日本にもオープンしたというだけでは話題性があっただけではないかと思うんですが、どうなんでしょうか東京の方・・・

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個人的にはレモン塩やジャーサラダが入っていないのが意外でした。あとコンビニドーナツは、ケースからして温かいのを期待していたら常温だったのにめちゃめちゃ凹まされたのを根に持っています。


食というのは「楽しみ」の部分も大きいので、こうして毎年流行が形成されていくのは必然だし面白いと思います。

私は元々「流行」や「流行に流されやすい人」に懐疑的な方だったのですが、 最近は人から本当に「美味しい」と思われたものは定着し、話題性だけのものは淘汰されていくなという単純な考えに至り柔軟になりました。丸くなりました。


何を「美味しい」と感じるかは人それぞれであって、何が正しいとかは無いことです。ただ、「有名だから」「人気だから」「流行だから」というのが「美味しさ」を判断する中で主要な基準になることは問題だなと思います。


食べログ等で評価が高めの店は満足度が低いことが多くて、レビュー数は少ないけれどどれも高評価(でもレビュ-少なすぎて総合評価は低めに出ている)の店はとっても美味しくまた行きたいなあとなることの多かった1年でもあったので、なおさら「皆何をもって美味しさを判断しているんだろう・・・」と思う機会が多々ありました。

もちろん前者は無意識の内にハードルを上げているせいもあるでしょうし、私の味覚がマイノリティなのかもしれないし。


長くなりましたが、

最後に私の2015年の一皿を選ぶなら迷わず

「シカ肉料理」です。

卒業論文でシカ肉について学び、(そして食べまくった)1年でした(^^)

後半は更新頻度がガタ落ちしましたが、2015年もこのブログを読んで下さりありがとうございました!

来年もよろしくお願い致します。

良いお年をお迎えください(^o^)

旅先のローカル食品(宮崎・熊本編)

私は旅先のスーパーマーケットに行くのが好きです

画一化が進んでいるとはいえ、見たこともない面白い食品が沢山あって、地域の食文化を垣間見ることができて楽しい

 

今年の夏は宮崎・熊本に行ってきたのでそこで見つけたローカル食品を紹介します

 

▼宮崎・高千穂

人口1万3千人程度の小さな町にある、京都のコンビニ程度の規模の店(撮影許可済み)

 

◎チキン南蛮

まず宮崎グルメといえば \チキン南蛮!/ だと思うんですが、

たれの取扱い量がハンパなかった

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誰がこんなに買うん???

宮崎の人たちは毎日チキン南蛮を食べているんでしょうか

それとも近隣の観光客向け飲食店で使用するんでしょうか

 私がお昼に食べたチキン南蛮はこのタレを使っていたのか・・?

 

◎乳製品

画像が小さくて見づらいのですが、ここに並んでいる牛乳すべて九州産

すべて地場産というのは北海道位かな~と思っていたので、思わず写メ

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◎醤油

キッコーマンやヤマサがひとつもないこの潔さ!(゜゜)

九州メーカーの醤油がずら~~~~~~~~っと並んでます

そして地味にさしみ醤油と白だしも充実

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 3年前九州を訪れた時に一番衝撃だったのは、醤油が甘いということ

これが刺身とか馬刺しに合うんだな(*^^*)

 写真の中に沢山写っている「フジシン」も「フンドーキン」も大分のメーカーだそう

 

◎みそ

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みそもローカル臭はんぱない

九州は麦味噌地域なのでやっぱり多いですけど、中段にあわせ味噌が並んでいるあたり、あわせ味噌の方が人気なんでしょうか

九州では醤油だけじゃなく味噌も甘口が主流です

 

◎豆腐と油揚げ

分厚さにびっくりして一人で変な声でた

焼いて、醤油とショウガをつけて食べたら絶対美味しい

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アベックラーメン

九州では有名なんでしょうかこれ(くまモン見すぎて胃もたれ

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◎おでん

調理する気まったくなしなこの潔さ!!

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◎ポン酢

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見慣れたメーカーのものがない!

かぼす入りポン酢ってあたりは九州らしいけど(カボスの生産量は大分が日本一)、ごま入りポン酢が気になる

切れてますが、右端には瓶入りのゆず胡椒(九州発祥)が3種類並んでました

京都のスーパーで見かけるのはチューブ入りとせいぜい瓶入りが1種類くらいなのでいかに九州の食卓にゆず胡椒が浸透しているかを垣間見ました

 

◎肉

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このスーパーがAコープだからでしょうが、流石に畜産王国なだけあって地元産の肉ばかりです

そしてここにもチキン南蛮のたれ・・・もつ鍋(福岡発祥)のもとが置いてあるあたりも九州っぽい

 

◎アイス

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九州はローカルアイスの宝庫でした、写真のは鹿児島のメーカーの!

最中の中に甘い栗アイスがぎっしり

九州アイスを代表するブラックモンブランはなぜか京大生協にも置いてありますが、九州のスーパーコンビニには必ずといっていい程ありました(あと白くまと、他にも色々)

 

▼熊本

スーパーに立ち寄っていないので3枚だけ

阿蘇のコンビニにて

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◎熊本空港にて

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空港で農産物売っていることにびっくり

森のくまさんは2012年の米の食味ランキング(日本穀物協会主催)で全国1位を獲得してます(^.^)

コシヒカリヒノヒカリを両親に持つって、素朴で可愛い名前の割にとんだサラブレッド

北海道では寒さに強い品種改良の結果、ななつぼしやゆめぴりかが誕生しましたが九州では暑さに強い品種を目指した結果なんかな~と

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果物も売ってました、熊本の道路を走っていると果物の直売所をよく目にしました

 

九州は食の見どころも多くて、本当に楽しかったです!

80種類の醤油を味わった夜

醤油ほど万能な調味料ってこの世に存在するんでしょうか

 

日本料理で欧州料理のようにソースが発達しなかったのは、万能調味料「醤油」の存在が大きかったといわれるほど

 

数は減少の一途を辿っていますが、今も全国各地に蔵が存在しています

 

かなーり前ですが、大阪の北新地にある、全国通津浦々の醤油を集めたお店「フルートフルート」に行ってきました(#^.^#)

 

(以下撮影許可済み)

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お洒落なバーカウンターに醤油がずらっと並んでいる異様な光景

なんとこの醤油全部テイスティングすることができちゃう!

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最初にテイスティング用のきゅうりを頼み、色んな醤油につけて食べてみます

 

一番右のは愛知県産の「白醤油」

原料:小麦

塩分濃度:醤油の中で1番高い20%

確かに塩辛さはあるけれど、少し出汁のような風味がして美味しい~

白いから食材の色を邪魔しないので、彩を大切にしたい調理にも使えるとのこと

 

中央は大分県産の「にくしょう」

なんと大分地鶏のレバー・心臓と塩で作った醤油

醤油は大豆と小麦でつくるもんだという固定概念は入店15分程度で崩壊しました

めっちゃレバーの味する!

 

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豊富なメニューにはどれも醤油が使われています

その食材や調理法に適した醤油が使われていて、全部とっても美味しい~

 

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上のスパゲティは一緒に映っている明石の魚醤を使用

 

 その中にひときわ目を引くメニューが

「日本一めんどくさいけどテンションのあがる卵かけごはん」

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大分県産のおいしい卵と新潟県産のおいしいお米、これだけでパーフェクトな美味しさなんですが、

スプーンに卵かけごはんを一口ぶんよそい、醤油をぽちっと垂らしては食べ、

一口ぶんよそってはまた別の醤油を垂らしては食べ

面倒くさいことこの上なし!!!!!!!!!

間違いなく人生で一番めんどくさい卵かけごはんですが、

間違いなく一番ワクワクする卵かけごはんでもありました

 

 

 

 

上の卵かけごはんと写っている醤油は全て「一周目」として出されました

一周目で20~30種類程度

いや一周目で十分でしょ、と思いつつ最終的に三周して、卵かけごはん1杯で60種類近い醤油を頂きました

 

▼二周目

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▼三周目

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正統派の醤油から、変わり種もたくさん

 

吉野ヶ里有明海苔入り醤油

・昆布、とびうお出汁入り醤油

・あおさが香る醤油

・糀醤油

・とまと醤油

モーツァルトが醸した醤油(寝かせるときにモーツァルトのクラシックを聞かせているらしい)

・下関のうに醤油(もう完全にうに!見た目もドレッシングみたい)

・長野のいなか醤油(ネーミングどんぴしゃ、強くて濃い味なんだけどもったりまろやか)

・いさだ醤油(海老が入っていて甲殻類の風味がガンガンくる)

・山椒醤油(山椒の実がそのまま入ってて、ピリッとして美味しい)

 

用途が限定されている醤油も、焼き餅醤油・豆腐にかける醤油・うどんにかける醤油・・・色々ありました

 

▼地元 群馬が誇る「正田醤油」の醤油

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正田醤油さん何してんの!ってびっくりしましたがどれもおいしかったです

 

特にハーブ醤油は刺身にかければ和風カルパッチョがお手軽にできそうだし、カレー醤油はコロッケにかければカレー風味のコロッケになりそう!

 

みなさん群馬の正田醤油をよろしくお願いします

 

(ちなみに群馬には正田醤油スタジアムという大きいスタジアムがありまして、それだけ地元では大正義企業なのです)

 

 

 

最後にデザートも頂いたのですが、アイスクリームにも醤油が使われていてこれだけでも美味しいのですが、用意されたのがこれ

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なんだと思いますかこれ!

左から、

醤油チョコソース

パンにかける醤油

りんご果汁入り

アイスクリームにかける醤油

パンにかけるスイーツ醤油あまおうフレーバー

 

 

 

アイスクリームにかける醤油はみたらしの様な味になって割と安心する味^^

チョコソースは少し塩気のあるチョコレート味って感じでおいしい

他二つは未知の味でした

醤油なのにしっかり苺の味がする不思議体験

 

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ヨーグルトにかけるスイーツ醤油ぶどうフレーバー

これが出会った中で一番ハチャメチャ感がありました

どんな層が買うんだろう

 

デザートまで醤油尽くしでお腹いっぱいになりました!

 

 

めちゃめちゃ身近な醤油の奥深さを知るとともに、豊富な変わり種醤油に対して、地方メーカーの苦心や遊び心、熱意を感じました