【無料農業体験?】謎の新サービス「農ホリ」に行ってみた
前回Facebookに書いた「農ホリ」参加してきました!
http://no-holi.strikingly.com/
簡単に言うと繁忙期に人手がほしい農家と、農作業してみたいという都市部の生活者をマッチングさせるサービスです。農作業を手伝ってもらう代わりに、農家は食事と宿を提供する。生活者側は無料で参加でき、交通費だけ自費。
(農家は農ホリ事務局に費用を支払う:農作業は人手がいる時期といらない時期があるので、通年雇用するより必要なときだけ来てもらうというのが一番コストがかからない)
登録すると、事務局から「今月はこんな農家がこんな内容で募集してまーす」とメルマガが届きます。
私が今回お邪魔したのは千葉のI農園さん。
(メルマガのI農園さんの紹介に「ごはんがうまい!」とあったから選んだわけではないです決して!)
I農園さんは無農薬のイタリア野菜を年間150種類ほど栽培していて、自前の直売所やレストランなどで販売しています。もともとは小松菜や豆を栽培していたけれど、息子さんが継ぐタイミングでイタリア野菜などの栽培に切り替えたそう。
この息子さんが異色の経歴の持ち主で、ヨーロッパのセミプロサッカーリーグで4年間プレーし、帰国後調理師免許を取得し実家の農家を継ぐというスゴイ方です。
朝8:00 I農園さんの直売所に現地集合
今回の参加者は私の他に女性2人で計3人。
それぞれ単独での参加で、1人はアボカド関係の仕事をしているということで以下アボカドさん、もう1人は東京タラレバ娘の「小雪」に激似のため以下小雪さんとお呼びします。(一番左の人ですね)
息子さんに少し離れた畑に車で送ってもらう。
計1.6haの畑を借りているが、何か所かに散らばっているとのことです。(近年の農業における「農地が分断されていることによる移動コスト」がまさに・・
10分ほどで到着!遅れてご主人のお母さん(70歳くらいのチャーミングで優しいおばあちゃん、この方が今日1日一緒に作業してくれた)
ここではルッコラ、フェンネル、チコリー、黒キャベツなどなどを栽培しています。
到着してすぐにルッコラのまわりの草むしりスタート。
いや~腰痛くなるだろうな~と思ったものの
開始10分でキツくなってくる。
え、うそでしょ始まったばっかだよ?
と内心焦りつつ、膝をついてやれば楽ということに気づき2時間むしり続ける。
むしりながらずっとおばあちゃん+参加者3名でおしゃべりしていたんですが、
草むしりってマジで喋りながらやるしかない。
狩猟時代から女性はこうやって畑仕事してたんだな~そりゃー女性はおしゃべりになるわな~と思う。
アボカドさんと小雪さんに、「どこで農ホリを知ったんですか?」と聞いたところ
アボカドさん:「ラジオに農ホリ代表の人が出てて、面白そーって思って。」
小雪さん:「私もそのラジオで知ったの!仕事場でラジオがかかってて、定年退職したら農業でもやりたいな~と思っていたから参加してみたいと思って」
ラジオの波及効果って今でも結構あるんだなーとびっくりしました。
アボカドさんは農ホリは三回目の参加で、三回ともこのI農園さんに来ているそう。
初回の時は種まきをしたそうですが、その後どのくらい育っているか気になって仕事で近くに来るときこっそり見ているとか。
また、小雪さんは普段有機野菜を買っているが畑の草むしりはほぼ初体験。「有機野菜を作るのって、こんなに大変なんだあ~~・・・」とおっしゃっていた。
食に関わる諸問題の根源は「生産現場と消費現場に距離ができてしまったこと」にあると私は考えているのですが、1~3回自分で生産の現場を体験するだけでもその距離が縮まるんだなーとお二人の話を聞いてとても嬉しくなっていました。
おやつ休憩をはさみつつ(おばあちゃんがくれたフルーツのど飴)
このとーり生い茂ってます
この時印象的なできごとが・・
蝶が土の下敷きになり、うごうご動いているのを発見した私
動きの気持ち悪さに思わずヒ――――と悲鳴を上げたところ
おばあちゃん「どうしたの?」
私「ちょうちょが埋まってますー!」
おばあちゃん「あららー!ちゃんと殺しといてね!」
えっ
土に埋まってるからほっておいたらそのまま死にそうだけど、
おばあちゃんがひたすら遠くから「しっかり殺してねー!」とおっしゃる
周りの黒キャベツは虫食いのものもちらほら・・
虫をやらなきゃ虫にやられるんだな‥と思い踏んで殺めました
ベジタリアンの中に「生き物の命を奪うのがかわいそうだから」という方がいるけれど、その人たちは野菜を作る中でも生き物を殺さざるを得ないことを知ってて野菜食ってんのかー?!?!と思いました
そんなこんなしていたら待ちに待ったお昼ごはんーーーーー!!!!!
☆ルッコラ・わさびな・ラディッシュ・カステルフランコ・生ハムのサラダ
☆黒大根・にんじん・黒キャベツ・ひよこ豆・フランスパンの煮物
生ハムとパン以外は全部とれたて・I農園さんの野菜!
ほんとーに美味しい・・・体を動かして、さらに外で食べるから余計おいしい・・
特にサラダはオリーブオイルとチーズ少々で味付けは全然していないとのことです野菜がシャキシャキで味が濃くて美味しさのあまり数回おかわりしました
お昼ご飯で英気を養い午後ももりもり作業をし、結構スッキリ!(↓の写真もまだ途中
アボカドさんが、「友達を農ホリ楽しいよって誘うんだけど『わざわざ休日使って草むしりして何が楽しいの・・』って全然来てくれないんだよね~」って言ってました
私も正直草むしりではなく農ホリというサービスがどんなものか体験するというのが目的だったのですが、思った以上に草むしりが楽しい・・・!
草をむしるという簡単な作業をするだけで目に見えて綺麗になるのも、日光を浴びながら適度に体を動かすのも気持ちいいです
おばあちゃんに「農ホリどうですか~?」って聞いたところ
「ほんっっっとに助かってるわよー意外と安いのよね。いつも一人で草むしりしているけど話相手もいないし草に追い付かないしでね、農ホリさんがつぶれたら困るわね・・」とのこと。
そんなこんなで
16:00に作業終了!
帰ったら赤カブのスープが・・!あったまる~
お土産もたくさんいただきました・・・!
黒キャベツラディッシュルッコラローリエローズマリーコールラビ!
体験してみて農ホリは大変良いサービスだなと思いましたが、まだまだ参加者は少ないよう。メルマガに登録している人は結構多いようですが・・たしかに農家側の希望日が「平日のみ」な農家とかもあって、参加のハードルも確かに高いのが現状。
実は小雪さんはこれまで何度も参加を申し込んでいたが、参加人数が集まらなかったり農家側の都合で中止になったりとで今回やっと実現したというわけ。
参加人数が1人とかだと農家側もコスパが悪いので開催されないのです。
今は申し込み状況が可視化されていないのですが、それが可視化されるだけでも違う気がするけどな~(今は他の人の申し込み状況が分からず、自分の希望日だけだして3~4日前に実施が決まる。)
小雪さんのように何度もトライし続ける人ばかりではないと思うんですよね・・数回申し込んでも毎回実施できないとかだったら面倒になるし興味を失うしでせっかく参加意欲のあった人を逃すことになるし、それは大変もったいない
今後の農ホリに期待!
農ホリに興味を持たれた方、ぜひ一緒に行きましょー(#^.^#)
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http://no-holi.strikingly.com/
いただいたお野菜は・・
ルッコラはチーズオムレツに、コールラビとラディッシュはリンゴとサラダに、黒キャベツはカレーに、ローリエはバターライスにして美味しくいただきました
他思ったことメモ
販路開拓にあたり、レストランは「その時あるものを買ってくれる」と言っていた
鹿肉の卒論をかいたときも思ったけれど、買い手の理解というのは生産者の持続的な生産の上には欠かせない
ここでの買い手は飲食店のことだけれど、まったく同じことが消費者にもいえると思う